alt Re: † ポケモンハンター 【NEO】 † ( No.4 )

日時: 2008/07/13 12:15
名前: 真珠

HUNTER:1 【ネオ】





翌日,ネオは早く起きた。昨日見られなかった本部の中をもう少し見学しようと思い――――――。

1階,フロントに出た。フロントといっても,『案内板』『ご意見板』『PHインフォメーション』ぐらいしかなく,受付の窓口には怪しげな女の“PH”がいる。

とりあえず『案内板』をのぞいてみる。

1階 受付・インフォメーション

2階 したっぱのみの部屋

3階 したっぱのみの部屋

4階 研究室・研究会議室

5階 幹部室3部屋・食堂

6階 ボスの部屋・テラス


(したっぱ・・・さすがに多いのね・・)

『したっぱのみの部屋』だけでスペースをとっている。

「研究室・・・?研究員なんて,いるの?」

ネオは『研究室』が気になったので,4階に行ってみることにした。

近くにパンフレットが何故かそえてあったので,持って行った。

エレベーターで上へ上がる。エスカレーターもあったが,なんとなくエレベーターで行くことにした。

{4階で ございます}

どこかのデパートでよく聞こえるような,エレベーターのアナウンス。ネオは,エレベーターをおり,パンフレットを広げた。

{上へ 参ります}

アナウンスがそう言うと,エレベーターのドアは閉まった。

ネオはパンフレットに目を戻し,もう一度4階の図を見てみる。

(ほとんどが研究室・・・。1つだけ研究部屋,5つも研究会議室がある)

ネオは,最初の研究室をのぞいた。

「失礼します・・・」

小声で入っていく。誰もこちらを見向きもしない。

ネオは少し安心した。

パンフレットには,こう書いてある。

【PHには研究者がいなくては一流にはなれない。そのために,PHは研究者と契約を結ぶ。お互い契約を承諾すれば,その研究者はPHの専属研究者となる。4階の研究室1には契約を結んだPHと研究者の名がのっている。】

「研究者が必ず居るんだ・・・。」

ここは研究室1。きっとその「契約リスト」とやらがあるはずだ。そう思って,壁に目を向ける。

あった。

「これか・・・。したっぱでも,契約者がいるひとはいる・・・。」

【契約リスト】

・第1幹部 セロナ  専属 レイク

・第2幹部 シド   専属 アトラ

・第3幹部 クレモナ 専属 クーバ

・―――――――    ―――


その時,誰かの怒鳴り声が聞こえた。

「リノ!またお前は失敗ばかり・・・。今月に入ってから何にも研究品をつくっていないじゃないか!?」

(リノ・・・?)

「申し訳ございません!ルイスさん・・・。もうすぐ完成いたします!」

一人の女の子が偉そうな男の研究員に頭を下げている。

「お前はいつもそう言って!いつになったら完成するんだ?え?」

「すいません。」

「次の期限までに研究品を持ってこなかったら即・・ク ビだからな。覚えとけ。」

偉そうな研究員は去っていった。

ネオは女の子がかわいそうに思えて,気がついたら,手を引っ張って,部屋から抜け出し,そして外へ出た。

「だっ,誰・・・!?」

「私は,ネオって言うの。昨日入ったばかりの新入り。あなた,リノっていうんでしょ?さっき,どうして怒られていたの?」

「あ・・・。」

女の子は,何かを言いたそうな顔でうつむいた。が,口を開かなかった。

「じゃあ,私から話す。こんなこと聞いて,しょうがないと思うんだけど,私とあなたって,似てると思う。勝手に決めつけちゃったけど・・・。」

「話すって・・・。」



「私,昔はポケモントレーナーやってたんだ・・・。」

「!?」






*ヒトコト*
新たな人物,リノ。ネオとのコンビネーションに乞うご期待ってことで!
まだ登場していない人物ですが,【登場人物】更新しておきます。



(20008.7.13修正)
メンテ

alt Re: † ポケモンハンター 【NEO】 † ( No.5 )

日時: 2008/04/05 14:06
名前: 真珠






「あのっ…本当ですか?ポケモントレーナーだったって…。」

「うん。」

リノは『信じられない』といった顔つきでネオを見る。

「といっても,弱すぎだった。バッジは1つもないし,バトルに勝ったのは野生のポケモンとか…。野生のポケモンでさえ,負けることはたくさんあった。」

「えっ…」

「私が周りから,なんて呼ばれてたか…。」

「何ですか?」

「“落ちこぼれ”よ。」

「!」

リノは,ずっと驚いた顔でネオの話を聞いていた。しかし,ネオは平気で話し続けた。

「その他にも“負け組”とか“ポケモントレーナー失格”とかね。私とバトルしたひとは必ずそう,口にしていったわ。」

「悔しくなかったんですか?そんなに人から言われて…。」

「さぁ…。悔しかったのかな。記憶にないんだ。それだけは…。確かに,自分はどうしてこんなに弱いんだ,って思い詰めたりしたけど…。『強くなろう』って思ったのはそんなに多くない。」

「どうしてですか?」

「強くなっちゃうと,今までの自分は何だったの――ってことになりそうな気がしたの。強くなりたい,でも怖い。って…。」

「…。」

「そんな弱い私でも支えてくれたのが,たった1匹の手持ちポケモン,エルレイド―――。」

「エルレイド?」

エルレイドは,キルリアの進化系。オスしか存在しない。攻撃が強いポケモン。

「エルレイドは,私をずっと支えてくれた。こんな弱い私でも…。」

「でも,今はエルレイド持ってませんよね…?」

「うん。」

ネオの表情が急に暗くなる。

「あっ,悪いこと聞きました?すいません…。」

「エルレイドは,盗られた。」

「――――――――!!!」

沈黙…。けれどネオは思い切って話した。

「あるとき,変な人たちが現れて,私にこう言った。『このエルレイドは十分強いのに,お前が弱いから,いつまでたってもこのエルレイドは強くならない。だからお前にエルレイドを育てる資格はない―――。』って。」

「誰だったんですか?エルレイドを奪ったのは…!」

「分からない。けど女の人で,怖かった…。“ポケモンハンター”って名乗ってた。」

「ポケモンハンター!?」

リノはここが一番驚いた様子。だって,自分の大切なポケモンを奪った“PH”に今ネオがなっているのだから。

「この時だけは本っ当に悔しくて。悔しくて…。取り返したいって思った。エルレイドを盗った犯人を恨んだ。だけど,そう思うだけじゃダメだって思ったんだ。“行動”しなくちゃ意味ないって…。」

「だから,エルレイドを盗った“PH”に自分がなろうって決心したんですね。」

「そう。」

「…私,思い当たることが1つ。」

リノが言った。

「何?」

「エルレイドをパートナーにしているPH,いますよ。」

「!?だ…誰?」






「――――――クレモナさん…です。」

「クレモナ…!?」






*ヒトコト*
ポケモンハンター“J”ってアニメにも出てる…そう,あの人です!かっこいいなって思って,“PH”の話書こうと思いました。いつか登場させたい!

メンテ

alt Re: † ポケモンハンター 【NEO】 † ( No.6 )

日時: 2008/04/20 17:21
名前: 真珠






「それ,本当?」

「はい。」

「その…クレモナのエルレイド見てみたいんだけど…。」

「行ってみましょうか?でもあのクレモナさんがエルレイドを見せてくれますかねぇ…。」
  
ネオは,クレモナのエルレイドが自分のエルレイドか確かめたかった。本当に,自分のだったら…クレモナのことは絶対に許せないと思っていた。

本部の建物に入り,受付でクレモナの居場所を確かめる。

「今…任務中ですって…。」

「リノ,案内してっ…。」

「えっ…?遠いですよ?」

「どこ?」

「キッサキです…。」






何時間かかかったものの,キッサキに無事つくことができた。

「クレモナさんは,エイチ湖で伝説のポケモンの捜索中だそうです。」

「伝説のポケモン…?」

「名前とかは…分からないんですが,珍しいのだそうですよ。今詳しく生態を調べている所なのだそうです。」

「へぇ…あっ,あの人クレモナかな?どう,リノ。見える?」

「クレモナさんです!」

2人はしげみへ隠れる。クレモナの様子をうかがう。

クレモナはエイチ湖のほとりをしばらく歩き,小さな穴に入っていく。

5分後,穴からでてきた。表情から見ると,何の発見もなさそうだった。

そして,エルレイドをボールから出した…。そのボールは青紫色。普通のモンスターボールではないようだ。

エルレイドを見た瞬間,ネオは自分のエルレイドではないかと思った。そして,気になることが…。

「あのボール,何?」

「あれはですね,“PHボール”と言いまして,PHのパートナーポケモンを入れるボールです。あのボールにはいると,自分を捕まえた“PH”のことしか頭になくなります。“悪の心”が目覚めるボールです…。」

「え…」

(『自分を 捕まえた PHの ことしか 頭に ない …』じゃあエルレイドは私のことを忘れ,クレモナのことしか頭にないの?私のことを,すべて忘れてしまったの?悪の心を持ってしまったの…?)

「どうですか,ネオさん…。あなたの持っていたエルレイドでしたか?」

「たぶん,そんな感じがする。でも,もう少し調べてみないと…。」

「あのぅ,寒いし,もう本部に戻りません?ネオさん。」

「うん…。」

エルレイドは本当にクレモナのものになってしまったのかもしれない。確率は100%の内の83%ぐらい…。

エルレイドを盗ったのはPH。そして女。短い茶髪の髪の毛。クレモナと条件がぴったり合う…。

(ネオさんは…エルレイドを盗んだ犯人がクレモナさんだったらどうするつもりなのでしょうか…。)

「リノ。」

ネオは後ろに歩いているリノを振り返る。

「えっ,何ですか?」

リノは驚いた表情でネオを見る。

「聞いてなかったな,そういえばリノのこと。」

気づけば,本部前に到着していた…。

「あ…。」

ネオの部屋にリノを呼び,リノのことを教えてもらうことにした。

とりあえず,2人ともいすに腰掛けた。

「私は,研究員の中でも新人で…。研究員は,月に1回,研究品を発表するのですが,私はいつも締めきりに間に合わず,いつもヒンシュクを買っていたんです。それでさっきも研究長のルイスさんに怒られていたんです。私って,研究員向いていない…いっそ研究員やめちゃおうって思ってたとき,声をかけてくれたのが,メルさんなんです。」

「メル…?」

「メルさんは,私と同期の研究員で,私より実力がとっても上なんです。メルさんは,『今やめちゃったら,研究員になった意味がない』って言ってくれたんです。だから私は今も怒られながらも研究員を続けてるんですけど…。私って,思えば負け組ですよね。」

リノは悲しそうな顔をしながらも笑った。

「リノ,私の専属研究員になってよ!」

「えっ!?」

ネオはいきなり立ち上がって,リノに言った。

「私さ…,契約してくれる研究員がいるか,不安だった。でもリノなら…リノならきっと大丈夫だって確信したんだ。」

「でも,わたしはろくに研究品だって発明してないですし,ネオさんの研究員になったって,役に立たないと思います。」

「だって,“負け組”なんでしょ?」

「えっ…」

「私と一緒。私も前,話したでしょう?負け組だったって。」

「…でも…。」

リノは黙った。でも,

「ハイ!やってみましょう!よろしくおねがいします!!」


そうして契約書にサインを書く。



契約は成立した。
メンテ

alt Re: † ポケモンハンター 【NEO】 † ( No.7 )

日時: 2008/04/22 17:38
名前: 真珠

>>6「ヒトコト」忘れてました。(必要ないのだけれど)
《コメント&アドバイスはどんどんお願いします♪》






“負け組”の自分―――――――――…。

“役に立たない”自分――――――――…。

もう何もかも,終わってしまえばいいのに,そう思ったときにはいつだって,そばにいてくれたのに…。


「エルレイド!!」

目が覚める。気がつけば…朝。

「夢…。」

ネオの部屋は“したっぱらしい”部屋。ひんそうなベッドがひとつ,ちょこんとおいてある。

リノと契約を結び,一緒の部屋で生活することになった。

「これが研究員としての掟ですから…。」

いくら女同士だからといっても,同じベッドでは寝られない。…ネオは考えた末,市場でもう一つおなじような大きさのベッドを買い,ネオの寝るベッドの上に取りつけた。

「リノは,この上で寝てよね?」


ネオははっとして,リノの寝ている上のベッドを見上げた。リノはまだ寝ている。

ネオは安心してもう一度寝ようと思い,ふと時計に目をやった。

“9時ちょうど”

「うそっ!!」

“PH”本部では必ず朝の朝礼を行う。そこで出欠をとるのだが…。

連絡なしに朝礼に出席しなかった者は…。

ネオは恐ろしくてその先のことを考えられなかった。寝ぼけているリノをひっぱって,いそいで朝礼を行う“PH基地”へ向かう。

「それでは出欠をとる。」

(セーフ!)

基地に着いた頃は朝礼のほとんどは終わっていたが,出欠だけはまだであった。ネオとリノは急いで列に並ぶ…。



無事出欠が終わる。しかし他のPHは話したりもせず,本部の中へと戻り始める。

「おかしいな,いつもはみんな話しながらゆっくりと本部に戻っていったはずなのに…。」

「お前ら,急がなくていいの?」第2幹部のシドが言う。

「何をでしょうか…?」

「朝食だよ!急げ!今日の卵焼きは競争率高いぞ!」

そういうとシドも走ってゆく。

ネオとリノは顔を見合わせ,

「い,急げ――――――!!」

猛スピードで食堂へ向かっていった。


食堂に着くと,シドの言ったとおり,人がザワザワいる。

「これ,好きなんだよね♪あ,これも♪」

「ネオ!」

リノは昨日,契約を結び終わった後から,ネオのことを呼び捨てにしている。というのもネオが「呼び捨てしてよね!」とも言ったからである。

「何?リノ。」

「選んでいい品は5品までですよ…。」

食堂はバイキング形式であって,選べる品は5品までとなっている。なぜ5品までなのかは謎に包まれているらしい。

「今日は卵焼きがあるからみんな急いでたんだ…。ハァ,献立見てれば良かったよ…。ねぇリノ。他にも卵焼きとか出た日があったんでしょ?」

「さぁ…?私は前は誰とも契約を結んでいなかったからというのもあるんですけど,ダメダメ研究員だから朝食の時間中は研究室にいのこりでしたよ。だから献立とか気にしてませんでした。」

「朝食食べないの?キッツー!」

大声で言ってしまったから,他のPHに変な目で見られた。

本部では基本的に朝しか食事が出ない。昼,夜は個人で食べなくてはならない。ネオは夜は食べないので昼食をどうしようかと迷っていたが…。

《では,今日のMISSIONに行く者を言う。よく聞け》

アナウンスが食堂にながれる。

《リッシ湖の調査…リーダーはシド。その他したっぱは…………ネオ…………》

「え?私の名前。」

今日のミッションに連行する15人ほどののしたっぱの中にネオがいた。名無しの新人PHなのになぜだろうか。

「ネオ,すごい!初ミッションですね!」
「まぁ,こうして名前が呼ばれたんだから,行くしかないね!」

ネオはやるきだった。朝食を食べ終わり,食器を片付けようと,カウンターへ向かう。

ドンッッ

誰かとぶつかってしまった。転んだのはネオの方だった。

「痛い!誰!?…アンタこの前の…。」

その相手は運悪くクレモナだった。

「よくもやってくれたわね…」

「すいませんでした。」

ネオは深くおじぎし,食器を片付けリノと共に食堂を出て行った。


「…」


そうだ,今日は初ミッション。リッシ湖の調査だ…。

とは言っても,したっぱって特にやることがなさそうだ。





*ヒトコト*
PHの目的って…何?という方は(居ないと思うけど)次のお話で説明するかと思います。。

コメント,本当にください。待ってます。。((


メンテ