alt Re: Reversal 「貴方の恨みを晴らします」 ( No.2 )

日時: 2007/09/16 10:24
名前: リブラ

映画の第一弾のポケモンとは別者として見てください。。。

1話:コピーポケモン


コトブキシティのビルとビルの間、狭いその空間に1匹のポケモン。
今日のような強い雨の日でも、本当に狭いので防げる。
そのポケモンの目の前には1つの看板。下手な字だ。
誰も気づかない場所。そのポケモンも微動だにしない。

そんな暗い場所に来たのは、黒くてボロボロの服を着た人間の子供。
暗くてよく見えない。しかし、人間に間違いない。
「人間・・・か?ここはお前のような者が来る所ではない!!」
突然の叫びに、子供は動じることなく喋る。
「看板?下手な字だね。貴方の恨みを晴らします、か」

子供が読んだのはその看板の内容。ポケモンにとっては、鬱陶しくてしょうがない。
「帰れ!ここはポケモンの為だけの場所だ!」
子供が、今度は小さく笑い出した。
「ミュウツー、君はそう呼ばれてたよね。久しぶり。僕の事、忘れちゃったかな?」

子供が近くに寄ってくる。
虚ろで意気の無い目、それに伸びた毛。
姿は変わっていたが、ポケモンにも見覚えがあった。
そう・・・何年か前の話だ。


カントー地方の南に浮かぶ火山の島、グレン島。
そこには出入りが少ない、怪しい研究所があった。
中ではほとんどが研究員で、「バイオ研究」をする部屋がある。
俺は、その中に居た。

研究員がどんな事をいしていたのかわかる。実験器具の中から見ていたのだ。
奴らは伝説のポケモン「ミュウ」の体の一部を手に入れた。
それを研究し、俺が生まれたのだ。
まずはポケモンで試実験し、成功すれば「クローン人間」が世界で初めて開発できるのだ。

その時の唯一の楽しみと言えば、部屋に無数に置かれた実験器具の中の仲間とテレパシーで会話できる事だ。
多くがポケモンだが、1つだけ人間。まだ、俺も人間も子供だ。

「ねぇ、人間さん。貴方の名前は何ですか?」
「僕の名前はノア。君の名前は?」
正直、まだ名前など与えられていないのだ。種類ならわかる。
「貰ってない。種類は、ミュウツーだって。どうしてツーなの?」
人間は険しい顔で悩んだ。
「多分、君はミュウというポケモンのコピーなんだ。だからツー」
ミュウツー。小さい俺にこの名前にまだあまり実感がなかった。

数ヶ月が経ち、周りのコピーポケモンは失敗して消えていった。
そんな事を見るたびに、心が痛くなる。
「僕達は、みんなの犠牲があって生きてるんだね。心が痛いよ」
そう言われると、疑問が上がった。
「心って何?何処にあるの?どうしてこんなに苦しいの?」
その質問には、子供は1つも答えられなかった。

また数ヶ月が経ち、俺は物心まで付くようになった。
コピーは、本物よりも強く作られている事も知った。
それと同時に、俺の完成が近くなる。

そしてそれは・・・この子供との決別が近い事を意味していた。
「俺、もう君と別れないと。俺が、生まれるから」
「君よりは遅いけど、僕も今日中には生まれるよ・・・」
誕生する時間が同じ位、ならば別れる事はないのでは?
嬉しさがこみ上げてきた。

バリィィィィィン
その日の夕方。俺は実験器具を自ら壊し、外の世界へ出た。

〜続く〜

回想シーン多くない?気にしない気にしない(何
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