時を告げるメシア( No.1 )
日時: 2008/01/01 16:51
名前: @ ◆YM7YlXAeYQ
情報: eatcf-123p214.ppp15.odn.ne.jp
- ――その時貴方はどうしますか?
――Chapter.1 〔Start line〕
○act.1 〔‐悪夢からスタート‐〕
彼はそれが夢だとすぐに分かった。
虚しく届かない一筋の炎、
戦場はまさしく灼熱地獄、
そして静かに力尽きる――相棒の姿。
それは夢、と言うより悪夢、と言った方が正しかった……。
「……ふぅ」
夢の終わり――外はフタバタウンの草原地帯。
少年、布施謙吾<フセケンゴ>は安堵の溜息を吐いて、静かに上体を起こした。
小鳥の囀りがかすかに聞こえる。左腕のポケッチを見ると、時刻は既に十一時五分前を示していた。
不思議な事に、悪いはずの目覚めが恐ろしいほど良い。
(夢……か、久しく忘れていたな)
時間がない、約束の時間は今から一時間後。ぼやぼやしている暇はあまりないだろう。
久しく思い出す悪夢の事を忘れ、もう一度溜息を吐く。
経験上、約束に遅れると恐ろしい事に苛まれる可能性がある。あんな思いは一度で充分だと思ったケンゴは、ズボンのポケットから傷ついたモンスターボールを取り出す。
「頼む、オオスバメ」
ボールが地に着き、巨大燕のような鳥ポケモン――オオスバメがピィィィッ! と甲高い鳴き声を上げて現れる。
遥か遠くの日から、共に戦って来た戦友でもあるケンゴのポケモン。
久しぶりに外の世界に出たのが嬉しいのか、主人の用件も忘れて軽く旋回飛行を行う。
「おーい! ならしは終わったか〜?」
ケンゴが優雅に飛び回るオオスバメに声をかける。遂に急ぐ羽目になってしまうが、トラブルなしに行けば間に合うだろう。
そして、主人の声を聞いたオオスバメがゆっくりと地面へと離陸する。
「よし、目的地は――キッサキシティだ」
目的地をオオスバメに教え込むと、今一度鳴き声を上げる。
大きく素晴らしい両翼をバサリと広げ、高く高く空へと上昇していく―――
○ ○ ○
シンオウ地方最北端、雪国――キッサキシティ。
「おっそい!!」
幼馴染――雨宮遊里<アマミヤユウリ>が幼さの残る声でケンゴを一喝する。
今は初夏を迎えていただけあって、キッサキシティの気候は基本的に落ち着いている。冬とは打って変わっており、町の住民達の服装も厚着ではなかった。
「うるせぇな……いいだろ? 時間には一応間に合ったんだから」
「よくないわよ! あたしなんてアンタより十五分前からここに居たんだからね!」
相変わらずせっかちな所は変わってないようだ。時間にルーズな短所をとりあえずは自覚しているケンゴは、いい加減学習して貰いたいと心の奥底から願っていた。
最も、言ったところでどうこうなる問題ではないのだが。
不意に、船の汽笛が遠くから聞こえる――どうやら出発の時が来たようだ。
「わざわざ付き合わなくたっていいんだぞ?」
「無鉄砲なアンタを一人で行かせるわけにはいかないのよ。おばさんからも宜しく言われているしね」
「あんの……クソお袋」
そうして、キッサキシティの船場から船に乗り込む二人。
向かう先はホウエン地方。復讐者であるケイゴは、あえて逸り猛る復讐心を押さえ、にやりと不適に笑う。
今だに自分の対して愚痴をこぼしているユウリを他所に。
「待ってろよ―――マツブサ=v

オープンしました( No.2 )
日時: 2012/10/12 09:35
名前: 和子
参照: http://cat.64n.co
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