alt Re: えるえるえ〜る ( No.28 )

日時: 2007/10/29 02:23
名前: OKI

第2章
第4話(第17話)「開き直れ」

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モーチルに言われるまま、俺はイスにどっかりと座り、今いる部屋を眺めながら、モーチルとたわいのない日常会話していた、その日常会話の中で流れに身を任せ足と荷物を運んだココがどこなのかはわかった
明日の料理コンテストのため、早く店閉まいにした店の台所だと言う事

『普通に許可は取れたわよ』とモーチル本人が言っていたが本当に『普通』だったかは危うい気がしたが、ソレを聞くのも俺の身体が危うくなる気がして俺は聞かない事にした

どれだけの時間が過ぎただろう・・つっても一時間ぐらいか?そう思った所で

「できたわよ〜」
モーチルの声が俺の耳に入り、食欲が刺激された

「待ってました〜〜」
俺の心の中では今の言葉はちょうど真逆、むしろ、待ってない、酷いモノが出た時のリアクションをどうしようか等について悩む時間を忘れてしまってたくらいだからだ

「・・・・・・遅いな・・」

「何やってるのよ?早く来なさいよ」

「へ?・・・普通運んでくるもんだっろ〜?」

「作ってあげただけ感謝してよね!あんたがこっちまで来なさい!」
相変わらずの高慢の態度に俺はため息をもらす

「は〜〜口に運ぶのも、足を運ぶのもセルフサービスって事ですか・・」
ついでに皮肉も漏らしながら、モーチルの元へと足を運ぶ

「おお〜〜〜〜〜〜おぉ!?」
豪華絢爛・・・とは程遠く、ただの野菜を切っただけなのを皿に乗せたヤツと、メロンらしきモノを切って皿に乗せたモノが見えた・・ただ単に食べれる物を切ったモノがモーチルの言う手料理なのか・・

「どう?おいしそうでしょ?」

「あ〜まぁな〜」
とりあえず、これなら害はなさそうだし、リアクションに困ることもない・・・けどな・・

「ちょっとまてーーー!!これが手料理なのか!?」
俺は頑張って作ってあったならば例え死ぬ程不味いモノでも食べてやろうって思ってた
モロ失礼な事考えてるワケだが、かな〜り本気だった、だからこそ、この切っただけという誰でもできるような事して、手料理って言ってる事が許せなかった

「うっ・・けど、チルが手を加えたんだもの、手料理になるわよっ」

「ほっほ〜う・・じゃぁ・・」
この『切っただけの奴で手料理と呼べるなら、魔物を切断しても手料理になるっつ〜事だよな?』と続こうとしたが

「・・・確かに簡単な事しかしてないのは認めるけどね・・・」
モーチルには珍しく自分の非を認める発言、俺が続けようとした言葉は音声に出さないまま消えた・・・
何かワケありそうだな・・けど、触れないでおいてやるかな・・と思った俺は・・

「はぁ・・・まぁ、せっかくの手料理なんだし冷める前に、おいしく頂くとするかな」
俺はため息を漏らしながら、しぶしぶ自称手料理を頂く事にした

「冷める・・ね、その心配は必要ないけどね・・」

「あ?・・・あっ!おいおいおい・・」
冷める心配は必要ないの言葉の理解した、目の前の料理(?)を見ると、火の通ってないものばかり、というより、さりげなく適当に買ってきた感じのアイス等のデザートが多い事に気付く
俺は忘れかけていた不満がまたこみ上げてきた

「人を・・・」

「・・炎恐怖症なのよ・・チルはね」

「バカにすんのも大概に・・」と続く予定の言葉は俺の頭の中から消えうせた

「・・・・ハイ?何ておっしゃいましたか?今?」
あまりにも突然の告白に、モーチルの言った言葉を忘れかける・・確か『ぼんのうトウフしよう』?
・・・なんじゃそりゃーーーー!?

・・・一人ノリツッコミ決めたよな、今、俺、そして確認できたよな今、・・良し!意外と冷静だ!うん、たぶん

「何よ・・・何とか言いなさいよ・・・」

「いや、悪い、今ちょっと頭の中生理中だ」
・・冷静してたようで、凄い動揺してるなぁ俺・・・

「フン・・・どうせ、バカにする、言葉探してたんでしょ・・」

「あ?」

「炎なんて基礎中の基礎なのに、ソレが使えない魔術師なんて落ちこぼれ以下だって事よ・・・」
そんな事は俺は知らない・・だから

「あぁ・・それで俺がモーチルの事バカにすんのかと思ったのか〜なるほどな」
思った事をそのまま素直にストレートに言い放った

「なるほどなってアンタ・・・」
落胆する、モーチルを見て俺は鼻先で笑ってやった

「フッ・・俺はモーチルの事を本気でバカにはしないぜ、つ〜かした事ないし」
この言葉にムっとした表情に変わったモーチル、相変わらず良い反応するロリっ娘だよ、お前は

「うそつきっ!いつもしてるじゃない!」

「モーチル・・俺は、人をからかっても、本気で人をバカにする事はしない、コミュニュケーションと罵倒は全然違うモンだ、OK?」
そう、『可愛いからいじる』のはセーフだが『虐める』のはアウト、まぁこんなん常識って奴だな

「えっ・・・・・・うん・・・OK」
理解・納得するのに結構時間かかってない?あの娘、何か不服でもあるのですか?
思うだけで聞かないけどさ

「モーチル・・俺から言わせたらモーチルは凄いロリっ娘だと思っている、何が凄いかは、モーチルからは検討もついてないだろ?」
俺は多少ニヤニヤしながらそう言い放つ

「えっ?・・・え〜と・・・・・・・・・ヒン・・」
『ト』は言わせないまま、強制タイムアウトにする事にした

「はい、残念時間切れ、正解は、『魔術師で魔術が使える』からさ、俺の居た世界では魔術師は居なくて普通だったんだ、だから、魔術を使える魔術師なお前が凄い人に見えるし、凄いとも思ってるってワケさ、だから、バカになんてしない」

俺は自信満々に答えた

「・・・でも・・それでも私は炎恐怖症の時点で・・」
どうしても自分を罵倒したいらしいな、コイツは

「炎恐怖症という事で自分自身を罵倒すんなら、いっそ魔術師をやめちまうか、『そんなの関係ねぇ!』って開き直れよ、それともモーチルは『チルは炎恐怖症なんです〜同情して、慰めてください〜』って感じに接して貰いたいのか?」

俺はさっき以上に自信満々で答えた、俺は思ってる事をそのまま言い放った、ムリにヘタに同情して慰めるフリをした所で尚更不快にさせるだけだろうからな

「はぁ〜〜・・・・・」
モーチルが頭を下に向けて長いため息をはいた
何故ソコでためいき?良い事言ったよね?俺・・・ねぇ、言ったよね?俺?

「そんなの、ぜぇ〜〜〜たいっに嫌!!・・・そんな事したらアンタに絶対にバカにされるからね、それに・・」
モーチルは顔を上げ、首だけはプイっとそっぽ向いてるが流し目で俺の目と目を合わせて話した、この行動、言動で俺のテンションは大きく上昇した

「チルはエリート魔術師だものっ!そんな事するワケないでじゃない!」
ようやく、モーチルらしくなってきたので、俺はいつも通りの

「ははっさすが、じ・しょ・うエリート魔術師ちゃんだな」
いつものコミュニューケションをモーチルの頭をなでながら開始した、勿論、雷撃覚悟で

「自称って言うなー!」
両手をグーにしてふり上げ怒る、オーバーアクションモーチル

「じゃぁ、撤回できるように頑張れよ、つ〜かさ腹減ったよな、一緒に食おうぜ、つ〜かお前も冷たい料理食い放題ディナーに道連れな」

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俺とモーチルはモーチル特性の手料理を食べる事にした、からかったり、モーチルの嫌いな野菜を口にむりやりおしこんだりしながら、笑いながら、雷撃を喰らいそうになりながら、料理を喰った・・・ついでに最後は雷撃もくらった・・

そんなこんなで次の日、いよいよヘタすると命日になるかもしれない・・・料理コンテスト当日だ・・・俺がそう思うのは大げさに感じるかもしれないが・・実際マジでそう思ってる・・・
何故なら、聞いた話によると実はゲテモノ・・・
ようはどれだけ初めからまずい食材をおいしく料理できるか?っていうコンテストらしい・・・
とびっきりマズイ食材でクソ不味くなるよう作るなんて危険物取り扱い上等!毒薬作成コンテストだっつーの!!
どうりで素人の俺が料理の審査員にあっさりなれるワケだ・・
俺は受付の人が敬礼した意味を理解した・・・

「はぁ・・・朝から憂鬱だ、いっそ、もうアキレス腱を何か炒めてしまった気がするからっとか何とか言って逃げようかな・・」

「・・・字、誤字してる」

「どわっ!!ロリロリ!びっくりしたっ!」
いきなり背後から出現した、ロリロリが誤字を指摘してきた、まったく気配を感じさせぬとは、流石アサシン・・

「・・・仮病使って棄権したら・・・」
そう言って、ムーー!と睨んでくるロリロリ・・目を逸らした俺はロリロリの手が見えた・・その手にはしっかりと凶器(天召器)を握り締めていた・・・

「わっ・・わかったよ、ロリロリ、棄権しない、しないから、しまえ、頼むから、なっ?」

「・・・うん」

「・・・しまってください、お願いします」

「・・うん」
『うん』と言っておきながら、全くしまう気配がない所か、更に握り締めているように感じた俺は覚悟を決める事にして、皆と合流後、コンテスト会場へと向かった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ワーワーキャーキャーニャー

俺達は大会会場へとついた、すでに歓喜か、悲鳴か、応援か、獣かわからない声が会場外からも聞こえてきた

「何で大会会場外からでもキャーだのニャーだの聞こえてくるんだっつ〜の、選手も審査員も来てねぇってのに、そんなに盛り上がんのかこの大会?」
その言葉にハッとした顔になったロリロリが口を開く

「ちょっと待って・・・これは・・ヤバイです!」

「どした?ロリロリ?」

「・・・私と歩、えみるが聞いた話だと食材として『魔物』も扱っているそうです・・」
『ここから先の言葉は言わなくてもわかりますよね?』そんな感じな表情で俺を見つめるロリロリ
俺はその言葉に『やべぇ』と感じた!
さっきから聞こえている声はかなりの高確率で悲鳴だっ!!

「っ!!!それって!」
歩が驚いた声をあげる、おそらく俺と同じ想像をしたのだろう

「ああ、やべーぞ」

「私達遅刻しちゃった・・・?」

「「「「そうそうそうそう・・ってぇ!!」」」」

「「「「「違うだろっ!!」」」」
俺とロリロリ、モーチル、えみるの4人は素敵なノリツッコミハーモニーを奏でた

「あわぁっ!びびびびっびっくりしたぁ〜」

「『びっくりしたぁ〜』じゃないわよ!!アンタバカでしょ?さすがバカの妹よね!」

「歩をバカにすんのは後でまったりとやろうぜ?モーチル、今はとにかく、悲鳴かどうか確かめに行くぞ、念のため武器は出しとけ」

「え?えー?何で?何でぇ?どうして?」

「はぁ〜〜まだわっかんないの〜?あゆみ〜ん、たぶん、先輩も私もちるるんもロリロリも、食材である『魔物』が暴れて、それで観客予定の人たちが悲鳴をあげ助けを求めてるって思ったから、助けに行こうと思ったって事っ」

「あ〜なるほど〜・・・ってわぁーー!!大変だよー!どうしよう!」

「今言うたじゃろがい!!!助けに行くぞ!」

「バカに付き合ってらんないわ!」
そう言って、俺より先に走り出したモーチルに

「とにかくだ!武器出してついて来い!歩!!」
合わせるように、俺も走りながらそう言い放った

「えっ!ちょ!ちょっと待ってよーー!」

俺達はコンテスト会場となる予定だった場所へと急いで向かった



つづく

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