alt Re: えるえるえ〜る ( No.27 )

日時: 2007/09/25 01:28
名前: OKI

2章
第3話(第16話)「暗所恐怖症」

「落ち着いたか?」

「・・うん」
ひたすら泣き続けたロリロリもしばらしくして泣き止み、少し落ち着いた様子だった
今なら色々聞けそうだ

「なぁ、ロリロリ、ロリロリは最初から、え〜と・・・なんだっけ?」

「獣化の事?」

「それもあるっけど、違うんだ、え〜〜と、あっ!そだっ!暗所恐怖症だったのか?」

「・・・私が暗所恐怖症になったのは、私がちっちゃかった時」
今も十分ちっちゃい時な気がすんのは俺だけか?

「私は娘を魔族によって殺された、家族に拾われたの、私はその娘に凄く似てたらしいの、だから、その娘の生まれ変わりだっていう、理由で私を実の娘のように「ロロー・リリー」と呼んで可愛いがってくれたの、だから、私もパパっママって呼んで幸せに暮らしてたんだけど・・・」

「拾われた・・・か、つ〜事は、その前は?」

「覚えてないの・・・目覚めたのはパパが運んでくれた病院内で、名前すら、わからなかったの・・・」

「そっか、捨て子だったのか・・・」
嫌な所で接点あったんだな、ロリロリとは
俺と歩は捨て子だった、施設の『タナカ先生』と呼んでいた人に拾われる前の記憶はお互いにない・・・
ただ、俺の本名は『クロノ』だという事は服にご丁寧に描いてあったらしく、ソレは確からしい、『明』と『歩』はタナカ先生がつけてくれた名だ

「うん、けど、拾ってくれたパパ、ママはすっごくやさしかったよ!」

「そっか、良かったな」

「うんっ!・・・・けど、ある日ね・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はい、こっからロリロリ視点で回想シーン

「ん〜〜〜〜〜〜〜」

ぴょこぴょこん

「あっ!!出せた〜〜っわ〜〜〜い」

ある日、激しく喜んだり、心が不安定になったり、悲しくなったりすると、獣耳が出てくる特性を知った、
私は鏡の前でソレ(半獣化)の練習をしていた
その日、初めて自由に出せる方法を覚えて私は喜んだ
初めて、半獣化してしまった時、一緒に遊んでいた友人は驚いた、だけど、誰一人私をいじめる事をしなかった、むしろ、
皆は私を可愛がってくれた・・・

だから・・・

「パパ〜っ!」

「ん?どうしたんだい?そんなに喜んで?何か良い事でもあったのかい?リリー?」

「うんっ!見て見てっ!ん〜〜〜〜〜〜〜」

「どうしたんだい?いきなり、そんな事を言って・・・」

ぴょこぴょこん

「出た〜〜〜っ!!ねっ!凄いでしょ?パパっ!」

「っ!?リリー・・・」
私が耳を出したのを確認すると、パパは私の方へと手を伸ばした

「エヘヘ・・・」
私はきっと頭をなでてくれるだろうと思っていた、
だから、頭をなでやすいように首をすくめ、頭を出した

ガッ

「なんだ!?この耳は!?」
パパは私の耳を思いっきりひっぱり上げた、ひきちぎれるかもしれないと思うほど・・・

「痛っ痛いっ痛いー離してっパパーーーー!」
いくら、泣いてもパパは離してくれなかった
そして、そのまま私の耳をひっぱって離さないまま、外にある、使われていない暗くて少し狭い物置場へと私を放り込んだ

ガゴンッドザッ

「痛いっ!?う・・・あっパパッ!?パパっ!?」

ガゴンッガチャン

「パパ!?パパっ!!何で!?どうして!?パパァ!!パパーーーーーーーーー開けてーーーーーーー!!」

ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!

「−−−−−−−−−−−−−−−−−−!!!」

ドンドンドンドンドンドン・・・・・・・・・・・・・

いくら扉を叩いても、泣き叫んでも、パパは開けてくれなかった
私はいつまでも暗闇の中で泣き叫び続けた

私が出れたの数日後・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・回想終了

「数日後?」

「うん、パパは私が最初私を魔族と認めたくなかったんだと思う、だから、『魔族にとりつかれているだけだ』と思いたくて、退魔師に依頼したんだと思う」

「退魔師?ん〜エクソシストって奴か?」

「うん、それで退魔の儀式のために、私を出してくれたの」

「その後どうなったんだ・・・?」

「・・・最終的に私は売り飛ばされた『珍しい動物扱い』でね・・・そうなる前は退魔の儀式っていっての虐待、ううん・・・拷問・・・」

「・・・」

カタカタカタカタ・・・

ロリロリの体が震えていた、コレ以上は辛い過去を思い出させるのを止めさせないとな

「もう、いいっ!もう、いいよっ!それ以上は言わなくていいからな、ロリロリ!」

「・・うん・・・ありがと・・・」

「・・・」
暗所恐怖症・・・閉じ込められ救いの見当たらない暗黒の闇の中で生きる恐怖・・・そんな経験したならば、いくら強くても誰だって暗所恐怖症になるな・・・
けど、ロリロリの場合の暗所恐怖症の『暗所』は・・・
人間の暗い(残酷な)部分・・・
そして、オマケで何か暗い所

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そのままお互い、重たい空気に包まれ、何も言えなかった

「・・・もう寝よう?」
重い空気の中で声をかけてきたのはロリロリからだった、今の状況なら、『寝ませんか?』も立派な救いのお言葉だ

「あっあぁ、そうだな、そうすっか!じゃぁおやすみ」
そう言って俺は部屋を出ようとした・・・・・

「ってココ俺の部屋じゃんっ!つ〜わけで、部屋にもど・・」
俺はロリロリに部屋に戻るように言おうとしたのだが・・・
なんかすっごいムスっとしてにらまれた・・・

じぃーーーーーーーー
まだ、にらんでるよ・・・このままず〜〜とあのまんま?

「・・・なんだよ?ロリロリ、ムスっとして俺をにらんで・・」

「むぅ・・・うそつきっ!」

「はぁっ?」

「むぅ・・・・・添・い・寝!」

「・・・・・・え?マジで?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちゅんちゅん

そんなこんなでロリロリと添い寝・・・色々あったが
何とか平和な朝を迎えた
朝が来て、ロリロリが目覚めるまで俺は『理性』と「本能・欲望」という1対2という不利な状況だが、格闘し続けた

俺はそのハンディマッチで何ラウンドぐらい頑張ってたのだろうか?

「よぉ・・・おはよぅ、ロリロリぃ・・・・・」

「・・・やつれた?・・・V系に目覚めた?」

「・・・んなわけあるかぁ」
何故ヴィジュアル系を知っているのかはともかく、目にひどいクマが出来てしまったらしいな、ソレがV系メイクに見えるほどのひどいクマ・・・たった半日以下で・・・どんだけ頑張ってたのでしょうか?俺・・・
そして、心なしかツッコミにも生気がないようなぁ・・・

「・・・クス」

「お?笑った?今、笑った?」

「クスッ・・うん、だって、今日はまるでクロノの睡眠時間分奪ったかのようにぐっすり寝むれたから・・・」

「・・・いつもはぐっすり眠れないのか・・・」
暗所恐怖症だからなぁ、ライトつけっぱなしが常識なんだよなぁ・・・寝る時も・・・う〜む・・不憫・・・

「久々にぐっすり眠れたし、これからは『ライトが壊れちゃったから』っていう理由とかなしで添い寝してもらお・・・・何で・・・土下座してるの?」

「・・勘弁してくださいっていう意味で御座います・・・」
嬉しい提案だが、ソレだと毎日脳内が『戦』日和だっ!そして戦いの末、V系メイク(クマ)になっちまうのも嫌だからな

「・・・むぅ・・・・」

「・・・・あ〜なんだ、朝だしさっ、準備して皆と合流しようぜ?」

「・・むぅ・・・」
ロリロリは不満ありまくりながらも、自分の部屋へ戻っていった

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は支度して、部屋へ出て、宿屋外近くの集合場所へと駆けていった

「・・・いつも以上に変よ?眼つき黒男っ」
新手のアダ名考えて即投下してきやがった・・

「あぁ・・そりゃどうもっあと、それとおはよーさんツンデレ」

「・・先輩・・いつからV系メイクに目覚めたの?」

「気にすんな、えみる、それと、これはメイクじゃなく天然素材だ」

「天然素材?何ソレ?お兄ちゃん?」

「歩も、気にすんな」

「まぁ、いいやっ!早速、トステンコの街へゴー」
と言って、笑顔で拳をグーにして突き出すえみる、元気だなぁ

「トステンコ?何でソコに行く事になったんだ?」

「料理コンテストが近々開催される街だから・・・」
俺の問に答えたのは意外にもロリロリだった

「そゆこと〜昨日チラシ見たんだし、わかってるでしょ〜?」

「わかってねぇから、聞いたんだって、つ〜かお前らマジ参加するつもりかぁ?」

「もっちろんっ!だから、昨日夜中に歩と一緒にヒミツの特訓したんスよ〜〜ねっ歩」
ヒミツの特訓ねぇ・・・ばらしてるし、公式の特訓に言い換えた方が親切だぞ?えみる?

「うん」
通りでロリロリがいくら悲鳴を上げてもこいつら突入してこなかったワケだ・・・けど、そうなるとモーチルは?アレだけ近所迷惑上等大音量御礼祭りでも寝てた?
・・・流石にソレはないか・・・つ〜事は

「ツンデレも夜中遅くまで特訓してたのか?」

「えっ?ふっ・・フンッ夜中ぐらいしか暇がなかったからねっ」
ちょっと気恥ずかしそうに答えて首をそっぽむかせるツンデレ、素直じゃねぇなぁ

「ほぉ〜そりゃぁ旨いモンが食えそうだな?期待していいか?モーチル?」

「えっ?モーチルに期待するの・・・?」
待てっ!何故ソコでロリロリちゃんがツンデレより先に入ってくるんだ?

「何よっ!?ソレ!?アンタなんか、出場すらできない程、料理下手のクセにっ!!」
当然モーチルが反論してくる

「むぅ・・・そこまで言うのなら、出場だけでなく、優勝してみせます・・」
・・意外と負けず嫌いなんだよなぁ・・・ロリロリって・・

「ふっ・・ふ〜ん、そんな見栄はっていいの〜?まぁ、いいわっ!ぜぇ〜〜〜たいっ!アンタみたいなロリッ娘には負けないからっ!!」

「・・・そっくりそのままおかえし・・・」

「・・・とりあえず、お前がロリっ娘言うなっツンデレ」

「へぇ〜二人共負けず嫌いなんだね〜お子様だね〜」
たぶん、お前もギリギリお子様の部類に入ってると思うぞ?
口には出さないけどな

「今さらって感じだけどね、それじゃぁ、トステンコに向かおう皆っ」
・・・かなぁり珍しく歩がしきりやがった・・・
雪が降るかもなぁ・・・傘買っといた方がいいかな?
いや、ヤリが降って来るかもしれんっ!盾を買っておかなければマズイかもなぁ・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
トステンコに俺達は目指して歩いた、途中ツンデレが怒ったり、愚痴ったり、ロリロリと喧嘩したり、己の人生に悩んだりと色々あったが
無事心の傷以外は傷を負う事なく、あっさりトステンコの街にご到着っ

「わかりました、アユミ選手、リリー選手、モーチル選手、えみる選手の以上4名がコンテストの参加メンバーでよろしいのですね?」
俺は、街につくなり、皆が「特訓するので、忙しくなるから、皆の分、選手欄に登録しといて」と言われ、その通りにしていた

「それで、審査員希望がアキラ様でよろしいですね?」

「おう」

「本当によろしいのですね?」

「・・おう」

スッビシっ
受付の人は俺に向け、綺麗な敬礼ポーズを見せてくれた

「わかりました、民間人代表審査員として登録しておきます、アキラ様・・・」

「おう・・・って何故敬礼してんだよ?」
そんなにヤバイもんなのか?そのコンテスト・・・もしかして、ゲテモノ限定とかどんだけ不味いもん作れるかのコンテストとか?そう描いてなかったけど・・・まぁいいか・・・
・・・いいのか?

「・・・甘い物大好きちゃん(モーチル)探してみるかな」

俺は一番料理させると何か不安になってくる奴(=モーチル)を探す事にした、
・・・ヘタしたら、またチョコレートケーキに砂糖ぶちまけられたモノが、出されるかもしれないしな

「はぁ〜〜やっぱ審査員なんて引き受けるんじゃなかったな・・・だいたい・・・ぶつぶつぶつ」
深くため息をつき、俺はブツブツと愚痴っていたら

「なぁ〜に、ため息ついて、ぶつぶつ言ってるのよ?」
探す必要もなく、今探したい人No1ちゃんが多くの買い物袋を持って、俺の背後からご登場

「おわっっと!・・・ん〜〜いやぁ、不快ため息もついてみるもんだなってな」

「アンタ、おかしいわよ?頭が」

「はっきり言うな、ツンデレッ!まぁ、探す手間が省けたからちょうど良いか」

「ふ〜ん、実はチルもね、そう思ってた所」

「あ?そりゃどういう事だ?俺を探してたって事か?」
ほほぉ〜う珍しい事もあるもんだ、ようやく、「ツンツン」から「デレ」の片鱗を見せ始めたって事か、地味に可愛い所あるじゃねぇか

「え?別にアンタを探してたワケじゃないわよ、荷物持ち係りを探してたのっ」

「荷物持ち・・・あっあ〜なるほどな〜」
前言撤回っ!やっぱ地味に可愛くねぇっ!

「そゆこと、ほらっさっさと運んでよねっ」
そう言って持っていた荷物を俺の前に突き出すモーチル

「わざと掴むフリして足元に荷物を落とすぞっソレが人にモノ頼む態度か?モーチルちゃんよ?」

「はい、任せたわよっ」

パッドサッドスッ
モーチルが荷物から手を離す、落下物は見事俺の足の指に衝突した

「ぐぉっ!っ〜〜〜〜〜〜・・・こんにゃろぉうめっ!!今のは、しゃーなしでノーカンな、けど、せめて、『お願いします』ぐらい言ったらどうなんだよっ」
ホントは手をグーにして突き出す程怒る所だったが、ちびっこ相手にそれはマズイよな・・

「わかったわよ、手伝ってくださいぃお願いしますぅ・・・ほらっこれで良いんでしょっ」

「終始棒読みじゃねぇかっ!!もっとマゴコロ込めてっサンッハイッ!!」

「手伝いなさい」

「命令文かよっ!?・・・・・・・・・はぁ・・もういい・・俺の根負けKO、んで、どこまで運べば良いんだ?」
頭下げて頼まないわ、命令文だわと、モーチルのプライドの高さに怒る気力も萎えた俺は素直に従う事にした・・・
もう、こうなったら、意地でもツンデレの口から『アリガトウ』って言わせてやるっ!覚悟しろっ!ツンツンロリ・モーチルッ!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドサッ
「荷物ココでいいのか?」
俺は運んだ荷物をツンデレの指定ポイントに置いた、

「食材なんだから、丁寧に扱ってよね」

「へいへい、にしても、くあぁ〜〜なかなか重労働だったなぁ〜」
『お疲れでーす』という事を俺は大いにアピールした

「・・・何よ?」

「いやぁ、肩がこったなぁ、腰もいてーし、疲れたし、誰か癒してくんね〜かな〜?」

「じゃぁ、ソコのイスにでも座って休んでていいわよ?」

「揉んでくんない?」

「バカ言わないでよね、けど、ソレよりもっと良い事してあげるっ」

「えっマジで!?何!?何してくれんの!?」
なんだ!?ついにデレの片鱗を見せてくれたのか!?

「だ・か・ら、イスにでも座って大人しく待ってなさいっそしたら、チルのおいしい手料理食べさせてあげるからっ」

「へ?手料理?」

「そ、だから、楽しみに待ってなさい」
そう言って、得体の知れない食物を袋から取り出すツンデレ、身の危険を感じてしまった俺だったが・・・

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
悩んだ結果の肯定文
コレはもはや一種の罰ゲームでは?
そう思った俺だったが、口には出さなかった

次回俺死んでるかも・・・

続く
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