alt Re: えるえるえ〜る ( No.17 )

日時: 2007/11/05 02:00
名前: OKI

第8話「捕虜になっちゃいました」

ちゃんこちゃんこ
「朝か・・・・・あと『ちゃんこちゃんこ』いうな小鳥共っ!」
実際は昼っ!しかし普通小鳥なんだから、『ちゅんこちゅんこ』だろっそんな相撲取りですら連呼しなさそうな鳴き声が聞こえてきたのだからつっこまずにはいられない・・・

「ん・・・あっ・・・おはよ、お兄ちゃん」
俺のつっこみがうるさすぎたのか?歩起床

「ん?よぉ、お目覚めか?寝ぼすけ天使」
「えっ?え〜と・・・そんなに私寝てた?」
「おぅ、よだれたらしながら気持ちよさそうに寝てたぜ?」
「えっ!ウソっ!?」
「うん、ウソ、けど、気持ちよさそうに寝てたのは事実な、んじゃお互いぐっすり寝たし、そろそろいくか?」
その寝顔を守るためにお兄ちゃんが寝不足になったのもまた事実なんだぜ?歩・・・まぁ口には出さねぇけどな

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

湖で顔を洗った後、俺達は出口を探すべく、コンパスの赤い矢印が指す方に従い森の中を歩いた、険しい道もない森の中、俺達の視界には希望の光が見えた

ようやく出口だっ!

「ふぅ・・・もう、こんな辛気臭ぇトコは勘弁だぜ」
「うん、私も、もうこりごりだよ〜」
「にしても一日しかたってねぇのにようやくって感じだ」
「うん、そだね」
俺達は辛気臭い森から出た、緑の丘、まっさらな太陽、雲ひとつない青い空、やさしい風・・・今日ほど自然賛美できた日はねぇな

「おっしっ!歩っ!あの丘まで競争なっ!よーい」
「えっちょっまっ」
「どんっっ!」
「あっ待ってってば〜〜」
さっきまでぬかるんだ土や足場の悪い所を歩いていた、森を抜けた今は皆が『普通』といえる土を踏みしめる、そして蹴り飛ばすように走るっ、それだけで気分が向上するっただ、テンションが上がりすぎて止められなくなり、派手に転んだ・・・そのせいで『チキチキ妹と兄のかけっこ勝負〜』は負けになったワケなんだけどな・・・

「おお〜街っぽい街があるな〜」
丘の上で見た景色・・・それは人がいっぱい居そうな大きな街

「うん、お兄ちゃんっ早く行こうっ!」
「おっノリ気だなっ歩」
「うん、さっ早くっ」
「おぅ!」
こうして街までまたかけっこ、勝負はまた俺の負け・・・まさか歩がムキになってか知らないが天使の翼(エンゼルウイング)出して凄い低空飛行してまで勝ちにこだわるとは・・・意外と負けず嫌い?

「アレは反則だろ?歩っ」
「お兄ちゃんも天召器出せばよかったんだよ〜」
「大剣出してどうしろと?なおさら遅くなるっつ〜の、とにかく歩選手イエローカードな」
「あっ看板あるよ〜」
「見事な無視だな歩」

『めんそ〜れイドルスの街』
と書かれた看板・・・『めんそ〜れ』は世界共通語だったのかっ

「・・・相変わらずワケわかんねぇ世界だなココ・・・」
良くいえば、多種多様、悪く言えばいいかげんって所か・・・いや混沌か?

「・・・・・・・・・」
「どした?歩?」
「・・・あっ!えっ!ううんっ何でもないよっ!」
あからさまにあわてる歩の見ていた方向へと目を向ける

じゅ〜じゅ〜

「・・・・・・・・・じゅるっ」
歩が見てたものそれは旨そうな焼き鳥だった、腹ペコな俺はおもわずよだれが・・・・
よくよく考えてみればここにきて『エリー』しか食べていないっ!
たちこめる煙が魅惑のニオイとなって俺の鼻と食欲を刺激する・・・
うぅガマンできそうにねぇ・・・

「・・・なぁ歩・・・ここの世界でも100円玉は通用するのだろうか・・」
「・・・ムリだと思うよ?」
やっぱムリだよなぁ・・・う〜む・・・ファンタジー世界に来てから今のが一番のファンタジー(空想的、妄想的)な質問だな・・・

「いやっ!きっと誠心誠意を持って話せばわかってくれるはずだっ!!」
と言っても、話しても『金がないのですが、その焼き鳥をおごってくださいっ!』という意味としてでなら理解して貰えるだろう・・・当然『金を出せれば焼き鳥売ってやるよ』とかえされるだろうな・・・・
そうなったら俺に出せるもんは『よだれ』ぐらいしかねぇな・・

「・・・ムリだよ・・・」
ごもっともっ!
魔王ですらバイトしてる不景気世界、そんな世界で見ず知らずな奴に商品タダでくれるなんて言う景気良い話はねぇだろうな

「・・・働くしかねぇな」
「・・・雇って貰えるかな・・・?」
確かにっまずソレだっ!なんて言ったって履歴書ですら買う金がないっ!
・・・こうなったら・・・

「ブレイバーっ!」
「お兄ちゃんっ!まさかっ!?」
「安心しろっ歩が考えてるような事じゃない」
「じゃぁなんで・・・ソレを?」
「これは・・・」
売るためだっ今までありがとうなっ!相棒っ!俺のために間接的に焼き鳥になってくれ

「モルアアアアアアっ!!」
「おわっ!やっぱ怒ったっ!」
そして、モルァって何語!?

「まったくっ!お主っ!我を売ろうとするとはっ!ありえん奴じゃなっ」
「しゃべる大剣の方がありえねぇけどなっんでさ俺達どうすれば良いと思う?」
「むぅ・・・『売ろうとする』というのは我と会話するための演技だったという事か?」
「ご名答っ」
「・・・そんなイジワルする奴に何も教えてやら〜ん」
なんじゃそりゃっ!そっちがその気なら・・・

「う〜ん・・いくらで売れっかな〜コレ」
「ぐぉっ!ずるいぞっ!お主っ!」
「結構高く売れたらいいな〜コレ」
「ぐっ・・しょうがない・・・教えてやろう・・ギルドへいけ」
「ギルド?」
「行けばわかる、わからなかった場合は人に聞け」
「お〜ぅ」

とりあえず、イドルス村(実際街だが)の第一村人発見時に『ギルド』の場所を聞き、俺達は『ギルド』と呼ばれている建物を見つけ、ギルドに入った・・・
そして、受付があったので受付のオッサンに話を聞いた

「ココ、ギルドってのは、何でも屋みたいなもんだ」
「何でも屋ねぇ・・・」
「昔は魔物討伐、犯罪者捕縛がメインだったんだがな、最近では迷子の愛犬探し、迷子の犬探しなんてもんもチラホラあらぁ」
「なるほど、なんとな〜くだが納得しとくよ・・まぁせいぜい愛犬家達のたまり場にならねぇようにな?」
ゲームでも何かコレと似たようなのあったっけ・・・

「んでさ、俺達金欲しいからさココで仕事欲しいんだけどさ〜危険なもんでもいいからさっ何かない?」
「ほほぅ・・・危険なものか〜じゃぁどのクラスがいい?上位クラスが勇者クラスなんだが?それでも良いのか?」
「一番上位クラスのヤツは?」
俺は自身マンマンにニヤッと笑った、それにつられてかオッサンもニヤリと笑った

「レジェンドクラスだな・・・」
「ソレできれば伝説の勇者様って感じか?」
俺にふさわしいなっソレ

「コレだ」
そういってオッサンは仕事リストを見せてくれた・・・内容は

「ミロドマの森、土地確保のため森林伐採」
「トロイト家、玄関、キッチン建築作業」
「エイドス家、解体作業(ハンマー等による手作業有)」
「ロイスの街、道路工事」
「テロイカ家、倉庫作りの手助け」

・・・・
「ガテン系かよっ!!!お前らの世界じゃぁ伝説の勇者様の兜っつ〜のは黄色で『安全+第一』と書かれた工事用ヘルメットなのかよっ!?」
ほんでもって伝説の鎧(上着)はランニングシャツ、伝説の具足(ズボン)はニッカポッカ、伝説のアクセは汗拭き用タオルなのか!?

「まぁ、そう言うな・・・お前らにゃぁこんぐらいがお似合いさぁ・・・」
あぁそういう事か・・・このオッサン・・・
「ずいぶん見下してんな?オッサンっ」
「命をムダにすんな、若いの・・・まぁ、そこまで自分が強いと思っているんならこの仕事をこなしてからいばるこった」
そう言うと今度こそ、マトモな仕事を俺に突きつけた

『盗賊胎児 ザイン、ゴザイン束ねるスリービーを討伐して欲しい 報酬金 2万円』

とりあえず、誤字してるあたり依頼者が『バカ』だと言うのがわかったっそれよりも
『円かよっ!?』
だが、しかし、俺達が持ってる金は使えなかった・・・何故なら金は江戸時代ぐらいのモン使用・・・
つまり大判、小判、『ゼニガタ』とか言う人が投げる小銭等

何でかこういうトコばっかカルチャーギャップ!!
相変わらずわからん世界だっ!むしろ混沌だっ!こんなもんっ!

愚痴ってもしょうがないのでこの仕事を引き受ける事にした・・・
したのだが・・・心配性の天使はソレをあっさり許してはくれなかったワケでございまして・・・

「ダメだよっ!危険だよっ」
「大丈夫だって歩っ!アレだったら俺だけが行ってさ〜ちょいちょ〜いと終わらせちゃうからさっ!なっ?」
「ダメなのものはダメっ!あとお兄ちゃんが行くなら私も行くっ!!」
「・・・・あ〜・・じゃぁ一緒に行くか?歩?」
「うんっ」
おいてけぼりにすんなって事だったのか・・・?

オッサンの言われるまま、スリービーって奴らのアジトへ向かう、どうやら森の近くに洞窟があり、そこらへんにいると言う・・・ついでに有力情報も教えて貰った

カチッ
「えっ?」
「あ?」

ザザッ

「きゃっ!!」
「おわっ!!」
捕縛用トラップだっ俺達はまんまと引っかかった・・・と言っておくかな

「おぉ〜い、入り口のワナに引っかかったバカ共がいるぞ〜」
「おお〜どれどれ〜じゃ〜い」
ザコ共がわんさかわんさか・・・この後当然・・・

ギュッギュギュ〜〜
捕まった、手に縄を巻きつけられて・・・

「コイツらか〜捕まったバカ共は?」
「まったく、あんな罠に引っかかる奴初めてだなぁおいっ」
チビにデブ・・・な〜んか個性あるやられ役って感じ

「・・・あんたらがザイン、ゴザイン?」
「その通りだっ!俺たちはー」
「俺たちは〜〜」
なんだ?なんか不思議なフリツケしてんな〜つ〜かソレダサイぞ

「俺達は〜〜」
「俺達は〜〜〜」
2回目だぞ、ソレ
「俺達は〜〜」
「俺たちは〜〜」
おいおい、何回被せる気?

「くそぉうっ!あんちゃんがいねぇからやっぱできねぇよ、キメポーズっ!」
「まったくだちくしょうっ!」
あっこいつらやられ役のバカ決定

「あ〜・・あんちゃんは今日欠席か?風邪か?何か理由あんのか?」
「うぅ・・・聞いてくれるか?アンタ?」
「ソレであんたらが泣くのをやめてくれるのならいくらでも聞いてやるぜ?」
「おうっ!すまねぇっ、じゃぁ聞いてくれ」

「・・・・・・・・・・・というわけだ」
「あ〜なるほどな〜頑張ってんだな〜お前ら」
こいつらの話によるとだ・・・・

ザイン、ゴザインの他に兄であるタンジェルドンという奴がいて、ソイツは捕まったらしい
ソイツを助けるために保釈金を必死こいて稼いでいるらしい
昔はピンポンダッシュかカツアゲぐらしかしなかったザインも、強盗、窃盗、たこ焼き屋等の犯罪(一部関係ないが)に手を染めているし
ゴザインもまた昔はピンポンダッシュか、お菓子の万引きだけだったのだが
誘拐、脅迫、詐欺、たいやき屋等をするわで最近ではマジで犯罪組織「スリービー」となったそうだ・・
兄を助けるためとはいえ犯罪まで起こすとはね・・・兄弟想いの弟を持って幸せでもないな〜タンジェルドン
俺だったら犯罪犯すような弟は絶対嫌うね!ええ嫌いますとも!

「しかし、犯罪を犯してまで助けて貰ったお前らの兄は喜んでくれるのだろうか?」
「なにっ!?」
「弟達が犯罪を犯してまで自分を助けようとしたのは喜ぶかもしれないっ!だが、そのせいで犯罪者になった弟を持ってしまった兄はどう思うんだっ!!ましてや、『自分のせいで弟を犯罪者にしてしまったっ!!』って思い後悔するんじゃないのかっ!!」
「そっ・・・そうかっ!!」
「そうだっ!兄を助けたくば真っ当に働いて堂々と胸はって保釈金を払ってやれぃっ!」
「そっそうかっ!そうっすね!!すっスイマセンした〜〜」
うんうん、話わかる奴らでよかったな〜
あっけど、今から真っ当に働いて保釈金分稼いでも犯罪しちゃってるお前らも捕まっちゃうのがオチっていうのは見えてるワケなんだけどな・・・
その場合は仲良く囚人生活をエンジョイしてくれぃっ心からそう願っているぞ、ピンポンダッシュ大好き兄弟っ!

あと妹よ・・・俺の説得に涙してないでっお前も何か言えよっ!
どんどんキャラが薄くなりすぎ!このままだと、シースルーになってしまうぞっ!お前の存在がっ!

「ひでぶええあ〜〜〜」
「っ!?」
どんな悲鳴の仕方だよっ!?っていや、そっちじゃねぇそっちじゃないぞ俺っ!何故今断末魔がっ!?

シュバッバッブシッブシャー
「ぎゃばぁっ!!」「だげばぁっ」
「おわっ!」
「キャッ」
一瞬の出来事だった、飛んできた少女の人影がスリービー団の部下共を二人も殺した、少女の持ってる武器・・・あれはトンファーか?そしてトンファーを装備した少女の大乱闘は続くっ

「ぎゃぁ〜」
少女がジャンプしてのカカト落としを放つっ
「おおっ!」
俺は少女のカカト落としする前の足を上げた動作時にある場所へと視界を一点集中っ!・・・よっしナイスパンチラ!ガラとカラーは識別できなかったのが悔やまれる・・・
「のごんおあ〜〜」
「なぁ〜〜」
「ごぅあ〜」
なおも続く虐殺劇を・・・俺は・・・
「お兄ちゃん?」
「いや〜なんか凄い乱闘パーティーになっちゃってるしカメラに収めとこうと思ってな」
そう思って、人造改造人間様のお力で

ブチブチッ
ムリヤリ手に巻きつけられている縄を力のみでちぎる

「結構、冷静だね・・・お兄ちゃん・・・むっ〜」
ブチブチっ

そういうお前もなっ!歩もパワーで縄をちぎる

俺は少女の流れるように繰り広げられている大乱闘を携帯のカメラで動画モードにしてレック(録画)した・・・

「こんなパンチラばっかしてるシーン見逃してたまっかよ・・ガラもカラーも絶対っ見破ってやるっ!」
そんな思いが負のオーラとなって表れたのか、少女の矛先がこちらへ向けられるっ!

バッ!ブォっ
少女は体をひねって飛び回し蹴りを俺の顔目掛けて放った
「うぉっ!」
何とか避けた・・・がっ
ブォン!
トッ
フォンッ
チッ
「どわっ・・・おっるわっ!」
スカした回し蹴りの遠心力を利用しフックを放つっ!それも俺は避けたが少女は着地と同時に起き上がる反動を利用してのアッパーこれも何とか避ける・・・少しかすってしまったが、『大当たり〜』するよりはるかにマシだ

バッ
ババッ
少女はアッパー時に上げた拳を真下へ振り下ろし、攻撃!俺はソレを腰を左方向へとくねらせ避けた、
グッ・・シュッ!
なおも攻撃は続く下ろした拳を今度は俺の腹方向へと遠心力をつけて突き出す

「ちっブレイバーーッッ!!」
ガギィン

本来ならマジでマトモに入っていただろう・・・天召器がとっさにどこでも出せる特性を知っていたのが少女の攻撃を防げた要因だな・・・

「っ!?」
少女は驚いた顔を見せた、まぁそりゃぁいきなり大剣が出てきたなら驚くわなぁ
「へっ残念だったっ・・なっ!!」
俺はとっさに出したブレイバー刀身を手で押さえて押し上げ、少女の武器をはじき返すと同時に突進の要領で突きを繰り出す

「っ!?」 ババッ・・・
ガッ・・
「あ・・・わっ」
ドサっ

「避けたか・・・そして、淡いピンクのシマパンか・・・」
後ろ方向へとステップして避けた少女は石にカカトをぶつけ、後ろへとバランスを崩し、M字開脚し尻餅をついた
その姿をバッチリとカメラに焼付けたかった映像をカメラではなく網膜に焼き付けた

「他のザコ共と一緒にすんなよ?トンファーろりーた!!」
少女の外観はロングなピンク色の髪に赤い瞳、10歳〜13歳程度だと思われる身長と顔、けど、予想年齢の割りには胸がデカイっしかもなんか尻もイイっ!
そして腕には牙のような刃物がついたトンファーを握りしめている

「・・・・・・」
「語る事なしってか?」
俺達は無言のまま、ただお互いの武器を握り締めているだけだった・・・・ちなみに歩よ・・・せめてお前は天召器ぐらい出しとけよっ


続く


*謎の少女登場〜ようやく、人数増えてきました〜それにより歩の存在がどんどん薄くなっていきそうですが、そうならないよう考慮していきたいです。
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