alt Re: えるえるえ〜る ( No.16 )

日時: 2007/04/29 00:41
名前: OKI

第7話「暗黙の決意」

「ぶぎぃいいいーーー」
「つらそうだな?今、楽にしてやるよ、綺麗にばらしてチャーシューにしてな」
俺は黒ブタを2分割(一刀両断)するため、ブレイバーの切っ先を天高く上空へと向けた

チャキッ・・・ぐぐっゴドッ

「あぁ・・・コレ案外重い・・・」
俺は重さに耐えきれず、構えたブレイバーの切っ先を天空ではなく地面へと変更した・・・いや、してしまった

「お兄ちゃん・・・・」
そんな「せっかくの見せ場なのに・・・かっこわるぃ・・」みたいな目すんなよ
なんでだ?何故こんなに重い?両手でやっとだっつーのにさっき軽々と片手でぶんぶんっと派手にぶん回してなかったか?
アレか?火事場のクソ力ってヤツか?さっきのは・・・
つ〜かコレ廃刀令違反になんのか?

「えぇい、ごちゃごちゃうるさいっ!」
「おわっ!」
大剣がしゃべった!?
・・・さっきバリバリ会話してたから今さらっな話だけど

「よっ・・よぉっいつぞやの偉そうなおっさん声のおっさん」
「お主の中で我はそう思われておったのか・・・
まぁよい、それよりも!我がブレイカーバーストと言ったのに、お主がいきなり略するから思わず、力の配分ミスをしてしまったではないかっ!」
「自分のミスを他人のせいにすると嫌われるぜ?つ〜かブレイカーバーストよりブレイバーーの方が楽だし、叫びやすいじゃん、加工前は硬石だからって硬い事ぬかすなよな」
硬石だからって硬い事言うなよ・・・う〜む我ながらなかなかのくだらないシャレだ

「ぐぐぐ・・・まぁよい・・・首輪に手を当てろ」
「ハワ〜イ?」
「欧米かっ!!しかも、「ホワ〜イ?(何故)」の間違いではないかっ!」
・・・意外だ、ブレイバーのおっさんが何気に芸人気質だったとは・・・しかも中々のノリノリっぷりだな

「あ〜・・これでいいか?」
俺は芸人気質なおっさんの指示に従い首輪に手を当てる

「うむ、ではデータとスペックをお主にうp(アップ)する、覚悟は良いか?」
「何故パソコン用語!?」
しかも「うp」ってどこの2ちゃんねらー!?

「OK、アップロードしてくれ」
俺もさりげに対抗

「うむ」

きぃぃぃぃぃぃぃん

「っ!?」
なんだ・・・この感覚!?脳みそに直接映像と文字をむりやりぶちこまれたような感じだ、わかりにくいだろうから、はっきり簡単に言うなら・・・

「うっ・・・気分悪っ・・・」
「だが、これでおまいは前より強くなった」
おまいって!?さっきまで「お主」言ってたじゃん!もしかしてブタ共に感化されたのか!?おっさん

う〜む・・・このおっさん案外色んな意味で「おかしな人(?」なのかもしれない・・・

ぶぉんぶおんぶぉんぶぉん

「おお〜〜〜」
効果音だけを文字で見るとバイクがふかしているように見えなくもないが・・・片手であっさりぶんぶん振り回せるようになってる

「お兄ちゃん、天恵英雄召喚器と話してたの?」
「おぅ、まぁな」
「そっかぁ、良かった〜お兄ちゃんどこにアクセスしたのかと心配したんだよ〜」
パソコン用語飛び交っていたからな〜つ〜か声に出てたのか・・・妹アイズ(妹の目)からは電波なお兄ちゃんに見えたんだろうなぁ

「ぶぎぃいいい〜〜〜」
あっスマン忘れてた

「今楽にしてやるよ、そしておいしく頂きますしてやっからな」
俺は再び天高く上空へと切っ先を向けた、そして力いっぱい

「どぉりゃっ!」
ブォオン!!
アクセルを回してバイクをふかしたっ!って言ってもな〜んか違和感ねぇなこの効果音・・・あっちなみに『振り下ろした』ね

「ぶぎぃいいい〜〜〜」
ぶしゅっ
2分割されて血しぶきを噴いている黒ブタは崩れ落ちた、そして、ブタが出した血ですら僅かも残らず無数の塵になった、この塵こそ、自称女神が言っていた『魔力』なのだろう・・・煙のようにも見えてくる魔力の塵は若干渦を描きながら俺の首輪の中へと吸い込まれるように消えた

「これが魔力の吸収ってヤツか・・・けど、な〜んかおかしくねぇ?」
俺は歩に質問ターイム

「えっ?何が?」
「確かあの自称女神様の話からすっと『魔力を吸収して魔力を得て、魔力を放出して天恵英雄召喚器を具現化させる』だったよな?」
「うん、確かそうだったはず・・・」
「魔力は今吸収したよな?しかも俺だけ」
「あっ!」
「だから、今から天恵・・・あ〜もうめんどい、天恵なんたらとか言うのコレから天通販って呼ぶわ、俺」
ムダに長いし、ヘタしたら噛むかもしんないしな

「え〜それじゃぁかっこ悪いよ・・・せめて・・・う〜ん・・・
『天召器』なんてどうかな?」
うっわ、なんかかっこいいぞソレ!たかが通販商品なのにっ!

「あ〜じゃぁもう、ソレで良しにしてさ・・・『魔力を吸収した俺は今天召器出せるようになりました』ってならわかるけど、なんで吸収する前から出せたんだ?俺達?」
「う〜ん、ピンチだったから、召喚される前に主が死んだら出番なくなる〜って思ったからじゃないかな?」
出番の問題かよっ

「なるほろな〜」
一応それで納得

「全然ちっが〜〜う」
「きゃっ!」
「のぉわ!」
突然、自称女神様が俺達の後ろにいた

「頼むから、普通に出てきてくれよ・・・心臓に悪ぃ」
「まぁ、それは置いといて〜魔力についてはさっき10秒チャージしてもらった時にあげたのよ〜ん、」
そういえばアレ、確か『魔力味』ってかいてあったっけ、味はココア味だったなぁ・・・この世界では『魔力=ココア?』

「ふ〜ん魔力成分配合されてたワケだ、あの『エリー』に」
「そうよ〜ん、そして〜魔力を得た者は〜強くなるの〜」
「それで身体能力が飲む前より3.14倍になったってワケか?」
「そういう事〜ついでに言うと〜天召器を扱えるようになってるから〜更に強くなってるわよ〜ん」
「なるほどな、まぁ、実際実感わかね〜けど、納得しといてやるよ」
「お兄ちゃんが納得するなら、私もお兄ちゃんと同異見です」
「誤字るな(誤字するな)っ歩っ!」
たまにボケ担当するよな〜ウチの歩は・・・

「さぁってと〜私が〜何故現れたか〜気にならない?」
「ねぇちゃんが今だにバスタオル一枚だけの格好の方が気になる」
目のやり場に困る・・・いや、それよりもっ!
風邪引きそうでなんか見てらんない・・・まぁバカだからそんな心配無用かもしれんが・・・

「まぁまぁ〜ソレは置いといて〜コレ渡しておくわね〜」
そう言って何かを天から召喚する

トサッ
「あ?なにこれ?コンパス?」
「似てるね・・・けど、なんかちょっと大きいよ?形も違うし」
半球の水晶の中に細長い菱形が見える、片方の先端は赤色、それは矢印的扱いになってると言っても良いだろう、なので俺達はソレをコンパスと似てる物というか『コンパス』という事にした

「ソレの〜赤い矢印に指す方向へ〜向かえば〜魔王がいるわよ〜ん」
「なるほどね、このコンパスの赤い矢印の方へ向かえば、魔王様とごたいめ〜んってわけか」
「そういう事〜じゃぁ頑張ってね〜〜ん」
そう言ってどこかへ消えていった・・・・・徒歩で

「さてと・・・すっかり忘れていたけど、ブタ共を綺麗にバラして頂きますしときますか〜」
「・・・けど、やっつけちゃうとチリになって消えちゃうよ?それに・・・」
チラリと顔をブタ共がいた方向へと向ける歩

「あ〜・・・いつからいなくなったかわかるか?」
「え〜と・・・お兄ちゃんが黒ブタさんを真っ二つにしてた時にはすでにいなかったと思うよ」
「あ〜・・まぁ、こうなるわな・・・」
どうやら俺が黒ブタを「デリート」している(消している)間に部下のブタ共は本能的に「バックスペース(後退)」キーをかなり連打していたらしい・・・早い話、逃げられた

「まぁ、いいか・・・じゃぁ目の前に見える森林の中から食えそうなもん適当に採って食うか」
「森に入るの?」
「ぉう、・・・ホレっ」
そう言って俺は自称女神様から貰ったコンパスを歩の方へ向けた
歩の視界には今から入ろうとしている森方向へと赤い矢印が向けられているコンパスが見えているはず

「じゃぁ・・・ちょっと怖いけど、入ろうか・・・」
「おう、なんかおかしな事がおきたり、あったりしたら、『ニャー』って悲鳴をあげるんだぞ歩」
「うん、わかった」
おかしな事がおきた、歩が俺のボケに対して、まさかの肯定文
・・・『ニャー』

「・・・じゃぁ足元、気ぃつけてな?」
「うん・・・」
俺達は少し薄暗い、目の前の謎の森の中へと入っていった、時間帯的には午後5時40分23秒程度だとお知らせしますって言った所か

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

森の中をさまよう事およそ1時間30分ぐらい・・・幸いな事にモンスターらしいものも野生的生物にも遭遇しなかった・・・ひとまずセーフティー(安全)な森の中、

てんてんてーん・・てんてんてーーん

謎の着メロ(火サス?)のおかげで俺達は携帯の存在に気づき、携帯の待ちうけ画面を見た・・・
6/4(火) 20:30

「え〜と・・夜8時半!?」
8:30の時間帯はいつも歩がバイト先へ行ってきますな時間

「えっ!?あっバイト遅れちゃうっ!」
「・・・今日はぶっち(さぼり)しとけ・・・」
たぶん、一生バイト目的でバイト先へ行く事はないだろうな俺も歩も・・・
俺達は空を見てみる、薄暗い森だったが、空は綺麗だった・・・綺麗な青空だった・・・

「もう・・・朝か・・・」
そう言って現実逃避しながらもう一度携帯を見てみる
6/4(火) 20:27

「んなっ!?」
「お兄ちゃん!?コレっ!?」
「いや・・・壊れてるんだったコレ」
忘れてた・・・コレ時計若干遅れてるんだった

「なぁ〜んだぁ・・・脅かさないでよ〜」
「スマン、んで歩のはどう表示されてんの?」
「う〜んとね・・・」
「8時29分・・・っ!?」
サスペンスだっ!

てんてんてーーんてんてんてーーん

午後8時30分になった携帯の着メロがなった
「おわっ!」
持ち主だけでなく、携帯まで芸人気質っ!?サスペンスだ

「にゃー」
歩がさっきの忠告通りの悲鳴を上げた・・・自分で言っておいて何だが緊張感に欠けるなコレ・・・つ〜か・・・なんか和む

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がさっ

割と俺だけ和んだ後、俺達はまた森の中をさまよった、携帯についてはもう時計として扱うのではなくカメラとして扱う事にした
はっきりした時間帯は全然わかってない・・・ただ、森の中と空はどんどん暗くなっていった・・・

「おっ湖っ!」
草木をかき分けようやく休憩ポイントらしいもん発見!近くにはイス変わりにできそうな丸太っラッキー

「良かった〜これで休憩できるね」
「おぅ、今日はここで朝になるまで野宿だな」
「・・・野宿かぁ・・・」
嫌だろうな・・・実際俺も嫌だが、贅沢言ってられねぇのが現状

「まぁ、嫌でもしょうがねぇもんはしょうがねぇさ、まだ近くに湖があるだけマシだって思っとけ」
「じゃぁ・・・私、水浴びするね、お兄ちゃん見張っててくれる?」
「おう、任せとけっ」

そう言って歩は衣類を脱ぎ始めた・・・
お〜い気づけ〜歩〜お兄ちゃんバッチリ見てるぞ〜

「・・・お兄ちゃん?」
あっようやく気づいたか、まさか下着姿になるまで気づかないとは・・・しかし、大人になったなぁ・・・まだ発展途上だけど

「どした?」
「見張りしてくれるんだよね?」
「おうっ!お前方向はバッチリお兄ちゃんが見張ってておいてやるから、安心して水浴びしていいぞ?」
「・・・・・・・・・」
冗談すら通じない程お疲れモードか・・・いや・・・これは・・・憤怒モード?

めきめきめきっ

「どおわっ!!冗談だっ!歩っ!しっかり見張りすっからっ!きっ気にせず好きなだけ水浴びしてていいからなっ!歩っ!だからっ」

シュパパッ

「やめれえぇ・・・・ぐへぇ」
ドサッ
まさか、こんだけの出来事で天召器(武力行使)出すとは・・・遅くきた反抗期か?歩?
あと見張りである俺を先に寝かすとは考えなしにも程があるっ!・・・アレだっ
『(天召器の)ご利用は計画的に』だぞ!歩

しばらくして・・・

「長い・・・・いくらなんでも長すぎるっ!」
女の子は長フロって言うが、もう何時間たった!?いいかげんにせんと延滞料金とられるぞ歩っ

「もうガマンならん、突入してやるっっ!」

俺は見張り役を放棄し、ノリノリで後ろを振り向き、歩が水浴びしている方向へ迷う事なく進んだ

「・・はぁ・・・たくっ寝てんのかよ・・・」
木々が風でざわめく、薄暗い森の中、満月の月光が安らかな寝顔をしている翼のない天使様をやさしく照らしていた

「ふぅ・・・こんなとこでそんな格好してたら、風邪引くぞ?歩」
俺は自分が着ている制服の上着をイス変わりにもなりそうな丸太の上に座っている歩に被せてやった

「・・・さてと・・・ブレイバーっ!」
俺は天召器を出した・・・俺と血の繋がった天使を守るためだ

俺が命に代えても守ってやる・・・歩っ

俺は決意を口には出さず、ブレイバーを強く握りしめる事で強く誓った。





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